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2016年12月

年間コーディネート分析&福袋で小物増強作戦!?の巻 ~着物大好きコミックエッセイスト ほしわにこ連載コラム「オトナの着物生活」

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 もう年末。今日が仕事納めの方も多いのでは。大掃除に年賀状、お正月準備などやることがてんこ盛り‥‥。えっ、年賀状は今頃書いてちゃ間にあわない? そんなこんなで毎年バタバタの年の暮れですが、今年のことは今年のうちに清算して、新しい年は清々しい気持ちで迎えたいものですね。

 今年は私「記録」を意識してみた年でした。手帳を1年間つけてみる、というトライに挑戦してみて、1年間の目標達成度を何日できたかとか具体的な数値で見てみる面白さに目覚めました。うすぼんやりと「これできてないなあ」とか「結構いけたんじゃね?」と思っている事が「やってないつもりが意外とやっていた」とか、「できてるつもりがもう少し要努力」など客観的に判断できますね。
 そこで今年はどれくらい着物を着たかな〜とカウントしてみると76回。だいたい1週間に1、2回の頻度ですね。思ったよりも着てなかったなあ。

 そして、Facebookページに、コーディネートの記録をした物を並べてみました。ババァァ〜〜ン!

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 写真がない日もありますが、着物を着た日はなるべく写真を撮ったつもり、で63コーディネート。こうしてみると、着物、帯、小物、かなりワンパターンです!! 好みが偏っているのもよくわかります(汗)。

 出番のなかった着物や帯、使いどころを考えてみなくては。どうしても使いそうにないものは譲ったり処分したりしようと決意。ギュウギュウでスペースがないと、新しいものが入れられません。 

 並べてみると、帯留や帯飾りをしているコーデは華やか。持ってるのになかなか使わないアクセサリーも、もっと使ってみたらお洒落が楽しめそう。

 小物もヘビロテアイテムがはっきりとわかります。そればかりに手が伸びる時があるのですよね〜。もう少し小物でメリハリつけてみたいな、と手持ちのものとにらめっこ。だいたい、これが欲しい!と衝動買いすると似たような物がタンスの中にある罠にはまるので、冷静に見渡してみました。

 と思っていたら、今日からいち利モールにも中身が見える福袋が並び始めました。1月1日からの販売だそう。これはアタリをつけてゲットしなくては!! しかも使いやすそうな小物のセットです。帯締め帯揚げは、本当にいくらでも欲しくなるのですよね〜。あれ不思議です。

 いや、いかん! 計画的にコーディネートをするんだった!

 あーでも、他にも初売りがたくさん‥‥あ‥‥仕立て代も安くなってる‥‥えーじゃあ欲しかったあの反物を‥‥うー‥‥あー‥‥‥ ハッ!!! 原稿を書こうと思っていたのに、初売り情報を見ていたらあっという間に時間がっ!!締切がっ!! 初売り恐るべし(笑)

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 1年間コーデ写真を撮り続けてみて勉強になったので、来年も続けていろんなコーディネートにチャレンジしてみたいと思います。

 みなさんもぜひ、着物を着た日はコーディネート記録を。いろんなことが見えてきます。コーデの記録がしやすくて衣替えカレンダーや着物に特化した情報がたくさんつまった市販の「着物手帳」もありますよ。

 ああでもないこうでもないと大好きな着物のことを考えている時間は至福の時間。来年もまた、そんな時間がたくさん持てますように。

 今年も拙いコラムにおつきあいいただきまして、どうもありがとうございました! 皆様どうぞよいお年をお迎え下さい。そして初売りでお気に入りをゲットしてくださいませ〜(笑)

赤コーデは勝負色! 「真田丸」の赤備えと房に注目の巻~着物大好きコミックエッセイスト ほしわにこ連載コラム「オトナの着物生活」

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 大河ドラマ「真田丸」皆さん御覧になってましたでしょうか。私近年珍しく、大河を最後まで視聴しました! 最初は主人公の影の薄さと周りの濃さにびっくりしつつ、クライマックスにむけて「ああ、この時のためのこの1年」というような見事な展開に胸を躍らせました。

 春休みには徳川家康の日光御鎮座400年ということで東照宮へ。ゴールデンウイークは信州上田まで馳せ参じ、年末は大阪城に!(時間の関係で近くまで行っただけですが‥‥)上田城も大阪城も六文銭の赤い旗がはためいて盛り上がっていました!

「赤備え(あかぞなえ)」というのは甲冑や旗などを朱色で統一した軍団編成のこと。最初は甲斐武田の飯富虎昌が用いたとされ、「武田の赤備え」が有名です。他に井伊直孝の「井伊の赤備え」。彦根城のゆるキャラひこにゃんも、この井伊の赤備えです。そして真田幸村が大坂の陣で敷いた「真田の赤備え」。

 赤は太陽や血の色であり、生命力を象徴する色。遠くからでも目立ち、人間の脳を刺激し興奮させる色と言われています。「勝負色」ですね。年末のバーゲンでも赤い「SALE」の文字が踊ると闘争本能に火がつきますよね(つきませんか)。そして、赤は飛び出て見える色でもあります。甲冑が赤ければ実際よりも迫って見えたり、強そうに見えたりするのでしょう。

 また身につけている本人のテンションを上げてくれ、赤い衣類を身につけると実際血行がよくなったり、暖かく感じたりするようです。巣鴨で売ってる赤いパンツとかもこういう効果ですよね。

 上田と大阪に行った時に赤い旗がズラ〜ッとはためいているのをみると、確かにテンションアップしました!

 どちらも、帯締めと帯揚を真っ赤にして「赤備え」気分のコーデで行ったのですが、これだけでも気分があがりますから、全身赤になったらこれどうなるんでしょうか(笑)。やっぱり勝負服は全身赤!? と盛り上がっていたらキモトモに「全身赤とかサンタさんか還暦でしょ!」と言われ、ちとしょんぼり。

 とはいえパワーを引き出す「赤」。ポイントで取り入れるだけでも効果ありそうですよ! 冬の寒さも吹き飛ばしてくれそうです。ちょっと元気がないなというようなとき、コーデに取り入れてみるとよいかもです。

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 それにしてもわたしがこんなにハマって見続けたのはなぜかしら、と考えたのですが、真田丸には「房」がめちゃめちゃ登場してきていたのですよね。特に大阪城は房天国! 置き物、襖など細部に至るまでインテリアは房だらけ。

 そして、合戦になってくると、甲冑の房、馬の房、陣羽織の房と、房天国でした。それに気付いてからは、幸村が現れれば前から見ても房、後ろから見ても房、もう最後の赤い房だらけの馬具をつけた馬上のこれまた赤い房だらけの甲冑で鼻血が出そうでした。

 まあ、わたしのような視点で見ている人はそういないかとは思いますが‥‥。年末に総集編がありますので、興味があったら房にも注目してみてください!

 総集編が終わったら、真田丸(房)ロスでがっくりきそうなわにこでした!

おまけ:大阪城前で赤備え(気分)にて。赤ってちょっと差すだけでも効きますね!

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木枯らしに負けない!着物の足元防寒対策の巻 ~着物大好きコミックエッセイスト ほしわにこ連載コラム「オトナの着物生活」

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 着物で一番冷えるのは三首(首元、手首、足首)です。その他は重ね着していますし、特にお腹周りは帯で本当に温かい。私が昔お世話になっていたアパートの大家さんは、「冬は着物が一番よ!」とおっしゃってましたっけ。

 私は洋服でもスカートをはかないので、脛がスースーするのが一番苦手。なので冬は足袋の下に足袋下ハイソックスを履いて防寒しています。薄手の靴下なので足袋をストレッチにしたりワンサイズアップしたりして履いていますが、この暖かさには換えられません!!

 ストッキングやもっと薄手のものもあって、足袋のサイズを気にせずに履けますが、暖かさがイマイチに感じてしまいます。礼装のときなどはそちらを選びますが、普段は断然、足袋下ハイソックス!

 またもっとカジュアルなスタイルのときには、厚手の足袋ハイソックスを愛用しています。足袋型の靴下より厚手でヒザ下まであったか! 

 厚手だと足の形も出づらいので、最近はこの上に足袋カバーを履いてしまい、足袋を履いているような顔をすることもしばしばです(笑)。

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 ハイソックス型のよいところは、トイレに入る時に影響しないという事です。
防寒対策でスパッツやトレンカなどを履くと、よっぽどローライズでないかぎり帯の下にもぐってしまいますから、上げ下ろしが大変。モゾモゾアクションが着崩れにも繋がってしまいます。

 それからもし出先でめちゃめちゃ暖かかったりしたら最悪脱ぐ事も可能だということ。
 しかし、ひらり‥‥と着物の裾がはためいたり、ふとした拍子に見える足袋から覗く白い足首からふくらはぎ‥‥‥。とても色っぽいですよね。着物のお色気ポイントでもあります! まあ、そこは暖かさとどっちをとるかというご自身の選択で(笑)

 足袋からはみ出ないタイプのインナーもありますし、足袋自体が暖か素材(別珍やフリースなど)もあります。

 ものすご〜く寒い日にずっと外、みたいな時は奥の手で足裏用のホッカイロを貼ったりもします。でも、実はあれ、つま先に貼るものなんですが足袋はつま先が割れているので指が暖まらないのですよねー。末端のつま先から冷えてきますから、足袋用に先が割れているホッカイロがあったらいいのにと思ったりします(ニッチすぎ?)。

 洋服の人はファーのついたロングブーツとかなのに、なぜ着物は足袋1枚でふきっさらしなのか、かなり不利(不利っていうのか)ですよね。と思っていたら最近はスッポリ草履をつつむファーのカバーもあるとか? いろいろ考えますねー! だったら最初からブーツでもいいような気もしてきます。

 思考グルグルしつつ、まだまだ考える余地があるかも? な冬の着物の足元事情でした。

冬に楽しみたい☆ウールの普段着物の巻 ~着物大好きコミックエッセイスト ほしわにこ連載コラム「オトナの着物生活」

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 寒くなってきましたね。セーターが恋しい季節です。冬になると着たくなる着物、それはウール。

 ウールの着物といえばアラフィフ以上には懐かしいものではないでしょうか。単衣仕立てで、家でお手入れできて、暖かい。冬の普段着にピッタリな着物です。少しチクチクする肌触りだったり、重かったりするものも多いですが、タートルネックとスパッツを着た上に羽織って半幅を結べば、全身暖かくて普段着に最高。コートを羽織ればおでかけも平気だし、もちろんキチンと襦袢の上に着ればカジュアルな外出着にもなります。
 
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 正絹の着物に比べてしまうと、ちょっとゴワゴワした感じが好きになれず、ずっと袖を通さないでいましたが、先日友達がちょっとサイケなウールの着物を上手く着こなしていて、それがとっても可愛くて、またちょっと着てみたくなりました。

 絣柄のものなんかは「ザ☆昭和」になりがちですが、これも若い人が上手くコーデすれば可愛くなっちゃうのかも? なにより自分でお手入れできるのが魅力ですよね。
 なかなか売っていませんが、昔は普段着として流行ったものなので、おばあちゃんやお母さんの箪笥に1枚くらいしまってある可能性が高いもの。また、リサイクルショップなどで激安で手に入れられる可能性も高いです。

 おふるやリサイクルものはサイズが小さくても普段着ならご愛嬌。むしろ裄が短いほうが家事をしたりするのには好都合だったりします。対丈でも無問題ですし、はだけるのが気になるなら短めに着付けて前掛けとかしてもカワイイですよ〜。

 ひとつだけ、中古を手に入れる場合に気をつけたいのが「虫食い」。ウールだけに、虫食いの穴があいちゃっていることがよくあるのです。私も昔、お気に入りのウールの着物に穴があいていたのを発見したときはショックでした〜! 結構「えっ」というところにあるので、よく見てください。

 ですので保管のポイントとしては、防虫剤を入れて、必ず絹の着物とは別にしておくこと。ウールは虫がつきやすいので、本来虫がつきにくい正絹の着物も、もらい被害にあいやすいのです。モスリンもウールの一種ですので、モス襦袢やモス腰紐なども別に保管がおすすめです。

 よく、浴衣を着て着物の所作を身に付けようといいますが、冬はウールの着物で過ごすのもいいですよ。着物姿で生活すると、どうしたらどこがはだけるとかどこが着崩れるとか、NGな動作もわかりますし、着崩れてしまったらどこをひっぱればなおるかなんてことも身に付きます。

 着物は楽に着て、着崩れたら直せばいいのです。気軽な普段着からトライしてみましょう\(^O^)/ 

 ちょっとウールがマイブームなわにこでした。

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