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2017年03月

チャリティその後☆箪笥から飛び出した着物たちの巻 ~着物大好きコミックエッセイスト ほしわにこ連載コラム「オトナの着物生活」

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 春というには寒い毎日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。桜の蕾が膨らむのを見ながら、桜色の小物や桜のモチーフを身につけるのがとても楽しみな時期でもあります。満開が待ち遠しいような、まだまだ楽しみにしていたいような‥‥。

 さてさて、まだまだひっぱって申し訳ないのですが、先日の着物チャリティイベントでお買い上げくださった皆さんが、続々と着て写真を送ってくれたり、SNSなどに着姿をアップしてくださっています。これがまた嬉しいのです。

 箪笥に眠っていた着物たちが、外に飛び出してまた新しい持ち主のところで活躍するのを見るのは、本当にウキウキ。

 寄付してくれた人と、その着物を早速着てくれた人がばったり!なんてこともありました。お互いに喜んでくれて、すごく嬉しかった。

 同窓会や飲み会などなどのイベントにも連れ出してもらっている着物たち。京都旅行でお花見に着ていってもらった着物も。前の持ち主さんのときとは、また違った経験をしているのでは。たくさん活躍してほしいです。

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 また続けていると、チャリティでゲットして何年か着てチャリティに出してもらう着物もあり、ちょっと新しい形の着物シェアになっているのかも(笑)と思ったり。箪笥の肥やしにしておくよりは、ずっといいですよね。

 さてそんな中、なんとヨーロッパまで連れて行ってもらった羽織も。赤い薔薇の刺繍が入った黒絵羽の羽織を、洋服の上にジャケットがわりに羽織って出かけたら、たくさん写真を撮られたそうです。

 羽織なら着物よりもずっと気軽に着られて、しっかりエキゾチックビューティに。これは素敵でした!

 私も実は、裄の短い羽織をよく洋服の上にカーディガンがわりに羽織っています。夏の薄物の黒羽織などは、Tシャツの上などに羽織ると冷房除けにもなるし、絹だから肌触りはいいし、単衣なのでそっとおしゃれ着洗いで手洗いしてしまっています。

 洋服に羽織、裄も気にしなくていいし、ジャケットがわりにもっと気軽に着たらいいのにと思います。全国の箪笥の中に眠っているだろう、ものすごくたくさんの羽織たちが、活躍したら素晴らしいのにな!

 正統派の着方もあれば、和洋ミックスもあり。ファッションだから「正しい」「正しくない」じゃなくて、「かっこいい」「キレイ」「おシャレ」でもっともっと着物も楽しめたら、たくさんの眠っている着物たちが息を吹き返すんじゃないかな、そしてもっと街に着物姿が増えるんじゃないかなと、箪笥の中から飛び出した着物達をみながら、思う春でした。

「細雪」気分で妄想のしだれ桜女優コーデ☆の巻 ~着物大好きコミックエッセイスト ほしわにこ連載コラム「オトナの着物生活」

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 冬に戻ったような寒い日が続きますが、確実に花芽が力をつけてきているのが感じられる早春。明治座で上演中の舞台「細雪」を観てきました。

 実は4月1日にもいち利モールのおでかけイベントで観劇にいくのですが、そのとき皆さんにお話する内容の取材も兼ねて、一足先に足を運んできました。

 御存知の通り「細雪」は、着物好きにはたまらない舞台。船場の老舗のお嬢様四姉妹がこれでもか!とゴージャスな着こなしを見せてくれます。

 私はこの舞台「細雪」が大好き! 何度観たことでしょうか。私だけではなく、とにかくファンやリピーターの多い舞台で、上演回数は1500回を越え別名「東宝のドル箱」(笑)。それだけに、舞台は設えも着物もゴージャスで、夢の世界に誘ってくれます。

 でも、お話は美しく楽しいことばかりではありません。華やかな娘時代が終わって、戦争の始まり、家業の倒産をはじめ、人生に影を落とすことばかりが起き、人は苦しむために生まれてきたんやろうか‥‥と三女が嘆くほどに辛い出来事が続きます。

 でも‥‥‥空を見上げれば、美しい桜が咲き、全てを覆い隠す白い雪が舞い‥‥‥姉妹達は、美しい着物を身に纏って、顔を上げて歩くのです。

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 最後のしだれ桜のシーンでは、なにかが浄化されるような気持ちがするくらい、美しく、切なく、また私もがんばろうと思えます。だから、何度も見てもまた見たいと思うのかもしれません。

 そんな細雪をイメージして、妄想コーデを考えてみました!

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 染織工芸はまやのしだれ桜の小紋。これを見た時、細雪のラストシーンを思い浮かべました。帯はさくら工房の段暈し。半衿は加藤萬の鶴御所解。帯揚はロウケツ染めさくらシルエット、帯締めは美麗グラデーション。

 小紋ながらもゴージャスさを感じさせるコーデにしてみました\(^O^)/

 私自身の今回の観劇コーデは、前日までチャリティイベントでお仕事着物続きだった反動が出て、雪輪の訪問着に袋帯で盛り盛りででかけました。

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 やっぱり、晴れ着はめっちゃ気分があがりますね〜〜〜!!背筋がのびます。やはり美しく装うことには意味がある! 女ですもの。

 明治座正面左手の角のこの女優大看板は撮影スポット。皆さん記念写真を撮って行かれます。想い出にもなりますので、明るいうちに写真をとることをおすすめします! この前で4人で並んで撮るのも楽しいです。そのときは誰が長女で‥‥と揉めないでください(笑)

 観劇ツアーでは、前回エキストラ出演させていただいた時の着物を着て行きたいと思っています。



 ご参加の皆様にお会いできますこと、ドキドキしながらも楽しみにしています! こちらのコラムにも暑苦しくレポートを書きますので、そちらもお楽しみに! 本当に、まだ未見の方がいらしたらぜひ一度見ていただきたい、舞台「細雪」なのでした。


<お礼>
 最後に、このコラムで寄付について書かせていただいたチャリティイベントが無事終わりました。おかげさまで着物好きの皆様にたくさんお買い上げいただきました。また、ちゃんと似合う方が着物を迎えにきてくれるのが毎年感動です。
 売れ残ってしまった分は小物なども含め、被災地支援にも力を入れていらっしゃる「環境まちづくりNPOエコメッセ」http://ecomesse.jp/ さんに寄付させていただきました。私達のイベントは年に一度ですが、エコメッセさんは通年寄付を受け付けていらっしゃいます。
 お気持ちを寄せてくださった皆様、ほんとうにありがとうございます。毎回イベントの度に大変でいろいろなことがあるのですが、最後には感謝しか残りません。だから続けているのかも‥‥。この場をお借りして、お礼を言わせて下さいませ。ありがとうございました。

袴姿で美しく。座る時にはふわっと持ち上げて☆の巻 ~着物大好きコミックエッセイスト ほしわにこ連載コラム「オトナの着物生活」

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 三月は卒業式シーズン。袴姿もちらほら見かけます。最近は振袖に袴、という組み合わせが多いようで、袴もぼかしが入っていたり刺繍があったりと華やかさが一層アップしている気がします。

 昨日もキモトモにお嬢さんの袴のコーディネートを見せてもらったのですが、成人式の振袖に、美しい刺繍の花びらが散ったぼかしの袴、マルチカラーの半幅帯にたまご色の伊達衿‥‥母の愛が詰まったコーデ、見ているだけで胸がキュ〜ン!としちゃいました。

 一方色無地に無地の袴をきりっと着こなしている先生と思しき女性もまた、きりっとしていて素敵です。袴は実に動きやすいですし、もっと普段も着る女性が増えてもいいのではないかなと思います。

 とても活動的な袴姿なのですが、普段と同じように動いていると裾を汚してしまったり、後ろがだんだん下がってきてしまったりすることがあります。そうならないように、注意したい動作のポイントをご紹介しますね!

(1)椅子に座る時は後ろをふわっと持ち上げて

 つい、プリーツスカートのように、ヒダが乱れないよう後ろを撫でてひっぱって腰掛けてしまいそうになりますが、実はこうすると後ろがピーンとヒップの重さで引っ張られ、帯の上に乗っている袴の後ろの紐が下がってしまうことがあるのです。そうすると結び目がゆるんだり、下がってしまうことに。

 座る時には、袴のスリットから両手を入れて袴の後ろを少し持ち上げて座ってください。こうすることで、後がひっぱられて落ちるようなことはありません。

 車に乗る時は、振袖などと同じようにおしりから腰掛けて乗るようにしますが、そのときにも同じようにスリットから両手を入れて、袴の後側を持ち上げてふんわりさせてから乗ってください。車に乗る場合は深く座ることになりますから、椅子に腰掛けるよりもぐっと多めに持ち上げます。

 これで、袴が下がってしまったり、後の帯の上のふんわりしたふくらみがつぶれてしまったり、ということが防げます。

 もうひとつ、長めのお袖の方は袖が床につかないように、膝の上にクロスするように置いてくださいね。

(2)階段の上り下り

 ブーツなどで、袴を短めに履いている場合でも、意外と階段の上り下りのときには裾を擦って汚してしまうことが。

 そうならないためには、やはりスリットから両手(荷物を持っているときは片手でもいいです)を入れて、

階段を降りるときには後側を
階段をのぼる時には前側を

ふわっと持ち上げるだけで裾の汚れが防げます。袖が長い場合は、袖を片手にまとめてかけて、踏んだり擦ったりしないようにすることも忘れないでください(やることいっぱいですね(笑))

 着物は裾を直接持って階段の上り下りをしますが、袴の場合はヒダがたくさんあって1カ所を持っただけではうまく全体を持ち上げることができません。それで、スリットに手を入れて内側から持ち上げるとうまく持ち上げる事ができるのです。ぜひお試し下さいね!

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(3)トイレにいくとき

 これも振袖などのときと同じですが、袴はスカートのようになっています。ロングスカートと同じと考えて扱って下さい。スカートと違うのは着物を下に着ていますので、まず、袖を帯などに挟んで下につかないようにしてから、袴>着物>襦袢>下着 という順で、一度に持ち上げるのではなく1枚1枚めくってたくしあげればOK。

 トイレが済んだら、下着>襦袢>着物>袴 の順でくしゃくしゃにならないよう丁寧に下ろして行きます。

 袴はブーツでもいいですし、歩き方はそんなに気にする必要はありませんが、立ち座りと階段だけ、気をつけてみてください。

 いずれにしても乱暴にワワッ!と動いたりすると着崩れたり、汚してしまったりしますので、ちょっと余裕を持って動いてくださいね。

 これであなたも袴マスター! 

 ご卒業の方も、見送られる方も、素敵な1日になりますようにと思う、春なのでした。


<御礼>前回、片付けの記事でチャリティへの寄付のご紹介をしたところ、全国からたくさんのご寄付をお寄せ頂きました。

中にはお手紙を入れて下さった方も。皆様に厚く御礼申し上げます。箱をあけて整理しながら、1枚1枚に暖かい思いがこもっているようで、胸が熱くなりました。本当に有難うございました。チャリティは今週末金曜日からになります。購入して下さる方がいてチャリティになりますので、もしよかったらイベントにもお越し下さいませ。わにこも三日間会場でお待ちしております!(金曜の18時半以降のみ不在です)
 どうぞよろしくお願いいたします。
 

続・お片づけ!箪笥の整理と不要な着物の寄付の巻 ~着物大好きコミックエッセイスト ほしわにこ連載コラム「オトナの着物生活」

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 まだまだ北風の冷たい毎日ですが、スッキリとした気分で春を迎えたい!と部屋の片付けを進めているわにこです。

 またまたさかもと先生に教わりつつ、1日で一気に着物を片付けましたよ!

 帯締・帯揚のときに予行練習したのがよかったのか、流れについて覚悟(笑)を決め、とにかく家中にある着物関連のものを引っ張り出してきて、種類別にしてまとめ、用途別・色別などに分けて収納していくのですが‥‥‥。

 明らかに収納(箪笥)の容量に対して、モノが多すぎる!!!!! というのが、よくわかりました。今までは、ちらちらと引き出しをあけて覗いては「これ着るかなー。でもいつか着るかもー」とそのままにしていたものも、一度外に出して、全部並べてみると「やっぱり着ないか‥‥」と納得したり。

 カラダはひとつなわけなので、いくら着物に関して意地汚いワタシでも、さすがに諦めがつくようです。

 箪笥の観音扉部分だけ、片づけ前を写真を撮ったのですがあまりにもヒドくてビックリ(笑)。写真にして「客観的に見る」というのも効果があるかも。。。お恥ずかしすぎる(><)箪笥からいろんなものがはみ出して、箱に入れたまま天井まで積み重なっているし(汗)箪笥の盆のなかも、なにがどうだか(汗)状態。

 一度全部出して、要不要、さらに種類別にわけて再度収納していくとあら不思議、スッキリとしました。

 ここで大切なのは「モノの住所を決める」すなわち! 出したものを適当に戻さないで、きちんと元の場所に戻しやすくすること。

 畳み方を工夫して、色もグラデーションにするなど一目で「ここにこれが入る」というのがわかるようにする、というのがセオリーですが、着物の場合、畳紙に入れちゃうともうなにがなんだか(^^;)

 引っ張り出してめくってまた戻して‥‥としているうちにどんどんわからなくなってしまいます。そこで、盆の横に何が入っているかのラベルをつけることにしました。工夫の余地ありですが、まずは付箋紙でラベリング。

 上に積み重なっていた箱も、空箱だったりして(^^;)袋帯なども引き出しに収納できるものはして、礼装用の一張羅だけ箱にいれておくことにしました。

 箪笥への入れ方としては、湿気は下にたまるので、大事なものほど上に入れておいた方がよいとのこと。なので、この観音扉については上から

・第一礼装 <留袖・喪服>
・訪問着、付け下げ
・色無地、江戸小紋
・小紋
・単衣・夏物

というような順番で入れ直し、それぞれについて付箋に名前を書いておきました。畳紙にも何が入っているか書いてラベリング。あとは、着たり、コーデに悩んで引っ張り出したら「必ず元にもどす」だけ。

 頭のなかで大体これはここ‥‥というのではなくきちんと場所を決めて住所も書いてあれば大丈夫そうです。

 そしてできあがったのがこんなかんじ!

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 なんだかもう別の箪笥みたいですね。今までぐしゃぐしゃにしていてごめんなさい! 

 上の箱にも、何が入っているかラベリングしました。畳紙に入れるような柔らかものお着物はすべてここに収まるだけ。

 普段よく着る紬やポリ、木綿などは、畳み方を変えて引き出しの中に入れました。着物を半分の長さに畳んで、更に三つ折りに。風呂敷に入れて持ち運ぶときや普段もよくこの畳み方をしていてそんなに折シワがついて困った!という経験がないので、試してみることに。

 こうすると、大体二〜四枚重ねて横に三枚入るので、どこになにが入っているか探しやすいし、下から引っ張り出してきても上の着物がぐしゃぐしゃになったり、戻し難かったりということが軽減されるのでは!というトライです。続けてみてよさそうだったらこのまま、やはり不都合があるようだったら畳み方を変えてみます。

 普段遣いの名古屋帯は、くるくるまるめて畳む方式で引き出し1段分。 
 

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 半幅帯も、アドバイスをいただいて畳み方を変えたら一目でわかるようになりました! スゴイ! こうやっていつも「ここにコレがある」と意識に叩き込むことで、お蔵入りも防げそうです。

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 あとは、袋帯とポイント柄でシワにしたくない名古屋帯の引き出し、羽織もの(コート、道中着、水屋着)などの引き出し、単衣の着物の引き出し、などそこに入るだけと決めて収納。

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 夏物の普段着は今は着ないので、衣替えのときに入れ替えるように風呂敷に包んでプラケースに入れました。

 ここまで先生の手を借りながら一気に一日で進めて超スッキリ!!! はみ出した分は、毎年恒例のお着物チャリティバザール(略してきもチャリ!)に出すことにしました。毎年、なにかしら出しているのですが、今回は、結構な量が出ました(^^;)


 考えてみると、キモチャリ!で買ったものもいっぱいあって、ヘビロテしているものも結構あります。着ないものは自分のところで箪笥の肥やしにしないで、またそういう場に出して、誰か活用してくださる方のところにお嫁入りしてほしいなあ、と願いをこめて。また、そうやって寄付することで、勉強したい子どもたちの役に少しでもたてたら。

 譲ったり、売ったり、寄付したり‥‥そうやって誰かのお役にたてるように、着物も循環させるとまたいい気が箪笥に入ってきそうな気がします。

 このきもチャリ!ももう6年目に入ります。毎年仲間とこの季節に東日本大震災の復興を願って、細々と続けているものです。今年は3月10日(金)〜12日(日)にチャリティイベント「wasurenai」の1コーナーとして開催予定です。
不要な着物や帯がもしありましたら、寄付という選択もあると覚えておいていただけると幸いです。他にも全国で、着物のチャリティに取り組んでおられるところがありますので、興味があったら探してみて下さい。

 この季節になるといろいろと考えます。満点スリップでもおなじみの気仙沼の「たかはしきもの工房」も東日本大震災で被災し、津波の被害を受けました。

 4年前、いち利モールのおでかけイベントで女将の話を初めて聞いたのですが、被災したドロドロの着物を洗ったり、甦らせたりと、それはとても大変なことなはずなのになんと明るく前向きなんだろう!と衝撃を受けました。今年もまた女将の話を聞く機会があるとのこと。着物の話というわけではありませんが、もう一度改めて聞いてみたいと申し込んでみました。


 それにしてももうあれから6年、でもまだたった6年。

 直接被災したわけではないけれど自分の生活にもいろいろな影響がありました。ショックだったと言うだけでなく、忘れずに、気持ちもモノも整理して、日々悔いなくスッキリ丁寧に暮らしていきたいなと改めて感じる、早春でした。

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