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2017年12月

あらたまり小紋に帯留でお正月気分☆妄想コーデの巻~着物大好きコミックエッセイスト ほしわにこ連載コラム「オトナの着物生活」

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 気付いたら師走も最終週。毎年のことながら全く追いついていない感がありますが、なんとか今年を締めくくって、新しい年に向かいたいものです。

 そんな年末、お正月はこんなコーデでおでかけしたいなという妄想コーデをしてみました!

 付け下げ風の花とび柄の上品カラーの小紋に、七宝つなぎの袋帯。あまりおおげさにならない、あらたまりコーデです。小紋でも、全体の柄ではなく、無地が多くてほどよい大きさの飛び柄ですと、ちょっと改まった印象に。

 あわせる帯でもまた変わりますが、はんなり色の着物に黒い帯は、舞妓さんの普段着っぽくて可愛い♥ 礼装まですることもないけど、というような年始のご挨拶やお食事などに、大げさすぎずにピッタリです。

 帯揚、帯締めに和の色を持って来ると、ぐっとお正月っぽくなりますね。この色選びが勝負です。半衿も横段ぼかしの正絹半衿で、上質感アップを狙ってみました。

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 お正月ですもの、女子も男子も着物に袖を通してみてはいかがでしょうか。ウールの着物だって、お正月気分はぐーんとアップ、間違いなしです。

 コーデした着物や帯はお正月限定というわけではありませんが、ひとつ「これはお正月だけ」というアイテムを身につけると、一気にお正月気分が盛り上がります。

 例えば帯留。お正月の帯留と決めたものを新春に身に着けると、年の初めを無事に迎えられたんだな、と感慨深いものがあります。そういうアイテムを持つことも、年中行事の楽しみですね。

 いち利モールでもこんな帯留がありました!

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 特に左上の犬張り子の帯留など、干支の戌年にもかかっていてまさに来年のお正月使いたい帯留ですね。

 松竹梅、雪兎、門松、水引。お好みの「これが私のお正月」というモチーフを探すのも楽しみなもの。帯留は、小さい中にぎゅっといろんなこだわりが詰め込める小さな宇宙のようなものだなあと、池田重子コレクションを見ながらうっとり。

 これぞという、形見に持ってもらえるような帯留と出会えたらいいなあなんて思う、人生後半戦はじまりでございます。

 さて、今年もわにこの拙いコラムにおつきあいいただきましてありがとうございました。皆様、よいお年をお迎え下さいませ。また来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

着物で運転免許証の写真うつりが良くなる!?の巻~着物大好きコミックエッセイスト ほしわにこ連載コラム「オトナの着物生活」

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 先日免許更新を迎えたわにこです。免許更新といえば、あの写真。なんでこんな写真うつりなの!?と自分の姿は棚に上げ、悶々とするあの写真がございます。

 だが今回は、「着物で免許証写真を撮る」というひとつの目的が。そこで、調べてみると、衣服は白っぽいほうが顔色がよくなり、Vネックが小顔に見えるという情報が。そういえば、一度、モスグリーンのハイネックで更新したら、すごい顔色に映ったことがありました。

 この条件だと、白い半衿であれば、これは着物がばっちりではないですか!!! そしてまさにVネック! 着物も明るい色を選んで、張り切ってでかけましたよ。

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 レフ板がわりにハンカチを持つといい,などの情報もありましたが、今は冬‥‥‥もうコートや荷物でていっぱいでそんなマジシャンみたいなことまではできませんでしたが、白半衿と明るい色の着物のおかげか、当社比で結構明るい顔色に映りました!! 経年劣化(爆)はもう諦めて、これからは着物で免許更新しようと思いました。

 珍しいのか、試験場の方に「お着物素敵ですね」なんて言ってもらったり、結構楽しかったです。ずっと使っていた免許の写真、老けてる!って思ってキライだったけど今見てみると若い(笑)しかし、次の更新はゴールド免許のため5年後。そのときは、この写真も「まだ若いなあ」なんて思うのでしょうか。

 実は、あの写真は自分で事前にとって持ち込んでもいいのだとか。いくつかの案件を満たしている写真であれば、指定の更新場所で使ってもらえます。

 毎回いい写真を持っていって使ってもらえばいいんじゃん、と思いながら、うわーもう今日しか行ける日がないよ、なんてギリギリに更新所に駆け込んで「写真ひどっ!」と呟く繰り返し。今回は着物で免許証という野望(?)がやっと果たせたので、5年後は持ち込み写真で更新の野望を叶えたいと思います。

 おっ!と思われた免許更新が近いあなた、ぜひ着物で免許更新されてはいかがでしょう。その他にも、証明写真にも使えるテクニックですね。

 白半衿と明るい色の着物でGO! ただし、普段とあまりに落差の大きいモリモリの盛装はNGで。ナチュラル着物美人を心がけてください(^^)

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明るい色の着物に白半衿で写真写りアップを狙え!コーデ(笑)

着物の防寒2017☆三つの首を温めろの巻~着物大好きコミックエッセイスト ほしわにこ連載コラム「オトナの着物生活」

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 冬将軍到来! いきなり雪景色になったところも多いのではないでしょうか。東京は雪こそ降っていませんが、乾燥して寒い日が続いていますね。

 今回は着物の防寒についてちょっとおさらいしてみたいと思います。

 着物は重ね着していますし、帯まわりもあったか。下着やコートなどの防寒も大切ですが、それにくわえて押さえておきたい、冷えポイントの首元・手首・足首の3つの首。ここをカバーさえすれば、着物は本当に暖かい衣服です。

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 まず首はマフラーやショールで。羽織りやコートでは首元はカバーできませんし、アップスタイルにしたときなど本当に後ろの首の付け根が寒い! 特に冷すと風邪をひくという風池(ふうち)というツボの部分は温めておきたいところ。

 次は手首。こちらはアームカバーが有効です! 手袋とアームカバー両方しておくと最強。手袋はとってしまいますが、アームカバーはたくしあげておくだけでもOKです。

 そして足首。こちらは足袋の下にはくハイソックスがマジあったか。以前は、スパッツなどを履いて防寒していましたが、足首が出てしまうのでやっぱり寒い。トレンカにしてみたこともありますが、スパッツやトレンカはお手洗いのとき上げ下ろしが面倒くさい。というのでここのところ、足袋の下にはくハイソックスタイプに落ち着いています。これにプラスしてステテコをはけば、足全体が暖かです。

 難点があるとすれば、足袋のサイズがピッタリのものだとワンサイズアップしなくてはいけない時があることでしょうか。あとは、ちらっと階段などで足首のところが見えた時、目立つ色だとちょっと恥ずかしいです。ご自身のお肌の色にもよりますが、白めよりは濃いベージュのほうが、肌着っぽくなくて自然な感じがしますよ。

 裏ワザとして、厚手の足袋ハイソックスを履いて、その上に足袋カバーやストレッチ足袋を履く、というものがあります。こうすると足の形も出難いですし、一見足袋をはいているようで、でもあったかラクラク。

 あとは、足袋自体を暖かい素材にする、というのもアリですね。べっちんやネルなど、あったか素材の足袋にすると足先の冷えがかなり違います。最近では合皮の足袋などもあったりして、新素材のものを試してみるのもアリですね。厚手の足袋をはくと、かなり足元が頼もしいかんじです。

 あとプラスワンアイテムとしてはホッカイロ。お太鼓の下につっこんでおくと暑くなったら取り出せて便利です。足先用ホッカイロを足袋の下に入れるのも、暖かいですよ。

 3つの首をあたためて、着物でおでかけ楽しみましょう♪

やっぱり可愛い☆矢絣は若い女子しか着ちゃだめですか?の巻~着物大好きコミックエッセイスト ほしわにこ連載コラム「オトナの着物生活」

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 寒くなってまいりましたね! 着物のときには足袋下ハイソックスとアームカバーが手放せないわにこです。

 さて、先日ゲームマーケットに参加してきたのですが、フォントかるたというかるたの売り子だったため、やっぱ袴でしょ!というわけで袴姿でいってまいりました!

 袴といえば、やはり矢絣の小紋にあわせたい!と矢絣の小紋に黒い袴をあわせてみました。

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 なぜ袴といえば‥‥かというと、大正時代に女学生たちの間で矢絣の御召に海老茶の袴姿が流行し「海老茶式部」と呼ばれたそうで、そのイメージが強いせいでしょう。マンガ「はいからさんが通る」でも、主人公の紅緒さんがこのスタイルでしたよね。先日の「はいからさんが通る」展に袴ででかけて以来、すっかり袴スタイルがお気に入りになっております!?

 他に矢絣の着物というと、大奥の女中さんたちの姿も思い浮かべます。

 矢絣は矢羽根絣、矢筈絣などとも言い、矢は射たらまっすぐ飛んで戻ってこないことから、嫁入りに持たせると出戻ってこない縁起柄とも聞かされてきました。これについては、辛かったら戻って来てもええんよ、とも思いますが(笑)それはさておき、よいところにお嫁入りできるようにということだったのでしょうね。

 弓矢の模様は破魔矢などを連想させ、魔除けとして男子の着物の柄などに使われていますが、この矢絣については、行ったきりにならないように‥‥という願いから戦争にいく男性には着せない持たせないものだったそう。

 魔を払い、まっすぐに、遠くに飛んで行く矢。模様に込められた様々な想いを知ると、身につける時に気持ちも変わる気がします。

 大きな矢絣に花等様々に華やかな模様を使った崩し矢絣などもありますが、いずれも「若いお嬢さん」というイメージが強い、可愛らしい柄です。

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 実はそんなに矢絣に対しては思い入れもなく、普段は敬遠していたのですが、いざ着てみると、やっぱり可愛くてテンションがあがります! なんとなくハートがいっぱい飛んでるみたい。なんでしょうかこの若やいだ気持ち!!

 フォーマルな場でなければ、自分が嬉しかったり楽しかったりすれば、年齢などにはとらわれずに好きな柄を身につけても構わないと私は思っています。だってファッションだから! 楽しんだもん勝ちではないでしょうか。

 そして、知識として「この柄はこういうものである」と知って楽しむのとそうでないのとでは、楽しみの奥行きが全然違ってくると思います。

 とはいえちょっと恥ずかしいわ、なんて思うときには、帯締めや帯揚などにさりげな〜く好きな模様を取り入れるのもいいですね。

 着てみて矢絣の魅力再発見!でした。やっぱり着物は、着てなんぼ。好きなもの、どんどん着てみよう!と思う年の瀬でした。

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