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 いや〜じわじわと暑くなってまいりましたね〜。梅雨明けもそろそろでしょうか。暑くなってくると、やはり浴衣に手が伸びます。襦袢を着ないと袖が軽くて、涼しさがずいぶんと違うんですよね。裸足で下駄がはけるのがなにより開放感があります。


 ところで浴衣の着用時期っていつなんでしょうか? 「梅雨明けからお盆まで」とよく聞きますが、お祭りや花火大会などにはつきものの浴衣姿、実際は6月から9月中旬くらいまでは見かけますし、ふさわしい場所に着て行くのは夏の気配が感じられる時期ならオッケーでしょう。

 お稽古ごとや普段着として、外出着として使わないのであればもちろん年中着られるものですが、ここでは外出着としての浴衣のお話をしますね。

 浴衣は夏のお楽しみ。外出先で素敵な浴衣姿の人を見るとうきうきします。着慣れていないような若い人の着姿も初々しいですし、子どもの浴衣姿はもう可愛いのなんの。目尻がさがってしまう怪しいおばちゃんです。

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 反面、「おっとこれは斬新すぎる」と思う着こなしの方もいて、まあそれはそれで夏の風物詩(笑)。左前でなければいいのかな、と思うようにしています。まあ、最悪左前だってそれは「浴衣のようで浴衣ではない」と思えば目がつぶれるかもしれません。

 精一杯のおしゃれをしている人をつかまえてダメだしして、おでかけを台無しにするようなことはしたくないですね。時々、モンモンとしてしまうワタシです(笑)。

 浴衣は、着物よりもはるかにハードルが低いし、「浴衣を着た、楽しかった」というのは、着物へのよい入口になると思うので、あまりウルサく言わないで、とにかくどんどん着てほしいと思う次第です。

 どちらかというと、浴衣の場合は気をつけたいのは着用時期よりも、着用機会かもしれません。私は、お祭りや花火大会、普段着、お稽古ごと、「浴衣デー」「浴衣割引」というような浴衣推奨の場所以外には基本的に浴衣姿では行かないようにしています。

 ただ、最近は夏着物としても着られるような素材や色柄の浴衣も増えていますから、そういったものを衿つき、足袋着用で夏着物がわりに着て行くこともあります。逆に、浴衣としても着られますという絹紅梅のような着物もありますね。

 まあ、こうなってくると浴衣とカジュアルな夏着物の境目ってどこなのよという疑問も湧いてくるわけなのですが、もうそれは、色柄などの雰囲気にもよってくるものなので、自分がそれで「イケる」と思ったらそれでいいと思います。

 最初からはそういう感覚もわからない。とにかく、着てみなくちゃはじまりません!! 着て恥をかくうちに、だんだんわかってくるものではないでしょうか。

 浴衣を着たいんだけど、と相談をうけたときはこんなアドバイスをするようにしています。

・下着が透けないように浴衣下スリップと、できたら汗取りのステテコを。
・帯に胸が乗らないように、和装ブラをするか胸がフラットになる工夫を

・左前にならない

・下駄は痛くならないものを

 ステテコを履くと、足の汗も吸ってくれて快適ですし、下着の透けも防げます。寄せて上げるブラは浴衣にはあわないので気持ちを切り換えて。左前は死んだ人だけ。お化け屋敷の幽霊役以外ではやめておきましょう。

 一昔前の下駄は鼻緒がとてもキツイものが多いのです。二枚歯のものや千両下駄もカッコいいですが、下駄に慣れていない人が裸足で履くと、足が痛くなったりしがち。誂えでなければ、底にゴムのはってあるサンダル型で鼻緒の柔らかいものを選ぶとラク。

 

ワンランクアップのコツは
・衿をちょっとほどいて、衿に衿芯を入れると綺麗な衿もとに

・歩く時、気持ち内股に、階段などでは裾を押さえるとはだけにくい

 

 着慣れた皆様には当然のことかもしれませんが、この夏浴衣デビューしたいという人から相談をうけたら、楽しく着られるコツをぜひ伝授してあげてください! 

 

 付け帯でもなんでもいいんです。ちょっとした夏のおしゃれの選択肢に浴衣も入れて楽しんでほしい。子どもにも、どんどん着せてあげてほしいです。若い人だけじゃなくて、ノースリーブがちょっと厳しくなってきた世代にも強い味方になってくれますよね。オトナ浴衣で差をつけちゃいましょう。

 浴衣で楽しい夏の想い出残そうぜ!