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 今日は立春。もう春なのですね。梅の花もほころんで、あちこちで春の気配がしはじめています。日も随分長くなってきました。

 去年から友人と共同のアトリエ兼スタジオを借りて仕事をしているのですが、そこに前の住人の「一陽来復」というお札が残されており、調べてみたところ商売繁盛、金運のお守りだそうで。節分に設置するとよいと聞き早速早稲田の穴八幡宮でいただいてきました。立春から商い繁盛といきたいものです。

 さてさて今日は、帯締の裏表の見分け方のお話です。なんとなく感覚で締めていましたが、実は、平組の場合は房の部分を見ると一目瞭然なんです。
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 房の付け根のしぼってある部分が膨らんでいる方が表、凹んでいる方が裏になります。組み模様や刺繍などしてある場合は、表の方がふっくらしているのがわかると思います。

 留袖などに使う白と金銀の帯締は、金銀がゴージャスなので表かなと思いきや、白が多いほうが表なんです。

 冠組(ゆるぎぐみ)の場合は、真ん中に1本筋が入っているほうが表です。某道明(ちっとも某じゃない)のものはタグがついていますが、そちらが裏側です。わかりやすいですね。ついてないものは、真ん中の筋を探せばOK!

 撚り房のものなどは、あとから房を足したものなので帯締の端は平らになっています。組模様の凸凹で判別する方法になると思いますが、わからない場合は好きなほうを使ってよいと思います。三部紐なども裏表のないものが多いです。 
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 今はリバーシブルで裏表で違う表情を楽しめるものが増えていますね。気分で締め分けるのもいいですし、帯のお太鼓の中でくるっと捻って結ぶと左右の色が変わってそれもまた素敵。何通りもの使い方ができます。

 ちなみに、片側だけに模様や色などアクセントが入っているものは、華やかなほうを左側にして結びます。

 帯締の裏表が違っても、正直人が見てもあんまりわからないもの。でも、知らないで裏表間違えているのと、知っていてきちんと締めている、もしくは崩して楽しんでいるのでは全然違うと思います。ちょっと胸をはって、装えますよ。