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カテゴリ:コラム:お出かけ・体験記

「きものサローネ」は現在進行形の着物姿のお祭りだった☆の巻 ~着物大好きコミックエッセイスト ほし わにこ連載コラム「オトナの着物生活」~

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 シルバーウイーク、秋の三連休は皆様いかがお過ごしでしたか? わたしはきものサローネin日本橋に通っておりました。

 今年で5回目になるきものサローネは、毎年がらりと趣向が変わり、参加する側も「同じイベントなの?」と思うくらいなんですが(笑)、今回参加してみて感じた事をちょっと書きますね。

 今年のきものサローネは先週末の「着物カーニバル!」と10月末開催の「着物産地展&SHOW」と2部に分かれての開催。YUITOで行われた着物カーニバル!は、メーカーさんから職人さんの個人出展まで本当にバラエティに富んだ出展で、見ても見てもキリがないくらい。京都の名工コーナーも見応えあり。

 メインステージでは着付、コーディネートやしみ抜き、下着などに関するそれぞれの達人のトークや、三味線や日本舞踊などのライブもあり、たくさんの人でにぎわっていました。体験、実演コーナーも実際に職人さんとお話しができて面白い。

 個々のブースがちょっと狭くてごちゃごちゃ感はありましたが、逆にそこで自分のアンテナを張るのが楽しい部分もあり、なによりぐっと近くで直接お話できることで、出展者さんたちの着物に対する熱い気持ちが感じられたかなー。モノとの出会いもそうですが、ヒトとの出会いが面白かったです。わたしも、「コラム読んでますよ」っておっしゃっていただいたり、とても嬉しかった!

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 何度も参加していると、同じ出展者さんの新作も楽しみになりますし、その時買わなくても、あとから「あのときのあんなものが欲しい‥‥」とイメージが膨らんで次の機会にいただいたり、思い切ってオーダーしたり。

 わたし自身は「たかはしきもの工房」さんのお手伝いに入らせていただいていて、コラムにも書いたことのある「キレイな帯揚の整え方」というミニ講座をしたりしておりました。

 そんなわけであまりじっくり他のブースを見ることができなかったのですが、イベントにいらっしゃるお客様が、この暑いんだか寒いんだかどうなんだかわからない上に雨の心配がある中、着物姿の方がとても多かったことに感動。

 しかも、本当にその着物姿がバラエティに富んでいて。正統派の単衣姿から浴衣衿つき、和洋ミックスまで、様々。そして、それぞれにとてもお似合いで、素敵なのです。

 着物と一言で言っても、ファッションですから、好みもバラバラ。したい格好が違ってアタリマエ。たーくさんの着物姿の方にお会いしたことで、それを改めて思い出しました。

 和洋ミックスでとても可愛かったのが、道行きをワンピースのように着ていた方♡ 羽織でワンピもステキでした。着物にスニーカーもカッコイイ。ポケモンGOPlusを帯留にしている方も! やっぱり着物は着てナンボ。畳んでおいてあるよりも、人が着たほうが、はるかにイキイキするもの。

 着物の着方に正解はなくて、好きなようにすればいい。売る側からの提案ではなく、実際に、着物を楽しんでいるユーザーサイドの姿に、着物の現在進行形を見せてもらった気持ちでした。

「着物はかくあらねば」なーんてつまらない事を言って着物ユーザーを減らすより、あれもある、これもあるとバラエティ豊かな提案があるほうが絶対楽しいし、着てみようという人も増えるはず。

 そこから、自分の好きなものを選んで行けばいいのだから‥‥。

 そんなことを思った、きものカーニバル!参加でした。

 10月の「着物産地展&SHOW」は、着物ファッションショーもあり、また別な角度からの着物を楽しめるはず。100体コーデは圧巻ですよ(今年はわにこは出展していません)。きっと好みのスタイルが見つかるはず。継続は力なり、でどんな形でもこういうイベントが続いていくのはいいことだと思っています。一旦は絶滅に近かった、ファッションとして楽しむ着物もまた広がっていきますように。

おまけ:

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 個人的に楽しかったコーナー!!「美しいキモノ」と「趣通信」のコラボで、「美しいキモノ」の表紙ボードの前で写真が撮れるもの。「日本のおしゃれ展」にもありましたよねー!! 私も撮ってもらいましたー。わはは。ちょっとボードに近づきすぎてちっさくなっちゃった。しかも仕事終わりで化粧全落ち(^^;)でもでも、なりきりで撮ると楽しいです!(ポイントは一つだけ、恥ずかしいと思う気持ちを捨てること(爆))

 趣通信さんのサイトにいくとカバーガールになりきった皆様の写真が見られますよ〜。公式サイトにもイベントレポートがどんどんあがっているので、ぜひのぞいてみてください。着物の現在進行形が見られます!

> きものサローネ
> 趣通信
 

日舞発表会で衣裳着付見学☆藤娘って美しい!の巻 ~着物大好きコミックエッセイスト ほし わにこ連載コラム「オトナの着物生活」~

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 台風や豪雨で不安定なお天気が続いていますが、みなさんのところは大丈夫でしょうか? 

 オリンピックも終わり、東京と同じように雨が降っている閉会式でいよいよ4年後東京に来るんだな〜と小池都知事の素晴らしい色留袖姿を見ながら実感が湧いてきました。庶民なワタシは着物と帯が濡れてダメになるぅ〜〜と気にはなりましたが、そんなことはこのセレモニーに和服で登場した意義に比べれば、きっと小さなことなのかもしれません。

 次回東京オリンピックは真夏ですから、例えばメダルを渡すセレモニーアシスタントは振袖じゃなくて浴衣かな? とか色々妄想してみたり。アニメなどの他にも、伝統的な和の文化にもスポットがあたるでしょうね。世界の人に日本のよいところを見てもらうには、まず自分も知らなければいけないことがたくさんある気がします。

 さて先日、日舞を習っている友人が「藤娘」を踊るというので、発表会を観に行きました。

 ご好意で、衣裳の着装も見学させてもらったのですが、綿の入った裾引きに、「肌脱ぎ」と言って途中で上半身の衣裳を脱いで変えるために上半身部分が重ね着になっていて、とにかく重そう! 聞いてみると、重いけど、着付が上手なので苦しくはないよとのこと。

 二人がかりで着付けていくのですが、着付師さんの手業の鮮やかさにうっとり。あっという間に藤娘姿になった友人、とっても綺麗! そして嬉しそうです。

 小さいころ、藤娘のお人形が家にあって、いつも綺麗だな〜と思っていました。花嫁さんの白無垢や、舞妓さんなどと同じように、憧れでした。笠を被って、藤の枝を持つと、本当にお人形さんみたい!! 見ている方もテンションがあがりまくってしまいました!

 発表会は、それぞれ生徒さんが浴衣や衣装つきで踊りを披露に加え、お師匠さんとゲストの先生がたの踊りもあって見応えあり。中でも一瞬で衣裳が変わる「引き抜き」というのに大興奮。重ね着をしている上の衣裳をさっと一瞬で引き抜くというものなんですが、鮮やかです!

 子どもたちの可愛らしい踊りあり、美しい衣裳あり、コミカルなもの、かっこいいものとバラエティに富んでいて、とても楽しかったです。特にお師匠さんの「夕月船頭」で粋でいなせな船頭さん姿から、他の演目の間に着替えて「吉野山」で美しい静御前に変身しての踊り、どちらもお見事でした。

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 周りでもちらほら、私くらいの年齢から日舞を始めたという話を聞きます。バレエをやめて日舞を始めた友人曰く、年をとっても続けられる希望が持てるのが大きいそう。そういえば、踊りは年をとってもばりばり現役の方が多いですよね。先日は、芸歴80年記念という方の舞台のお話を聞きました。6歳ではじめても86歳‥‥素晴らしいです。

 ジャンプなど激しい動きがない分、筋力や持久力があれば年をとっても続けられるということなのでしょうか。そしてやはり、表現力はやればやるほど上手くなっていくし、楽しみがありますよね。

 また、基本着物を着て(お稽古は浴衣で)踊りますから、所作や姿勢が綺麗になるし、知識の面では歌舞伎などでも踊りのある演目が楽しめるようになったそうです。あとやっぱり、なにしろ衣裳つきで踊れるのが楽しみだそう。そうだよね〜! 私も藤娘の格好してみたい〜!!

 日舞って、始めるのにはとても敷居が高いものだと思っていましたが、友人はネットで近所の教室を探して通い始めたそうです。若い先生が頑張っているお教室で、話を聞いているととても楽しそうです。意外とお月謝もお手頃でした。和の習い事はいろんなルールがあるようですが、やってみたいと思ったら思い切って始めてみればいいんですよね。

 50歳で始めたって、60歳で10年選手、70歳には20年選手。私も、やりたいことがあったら、今やらなきゃ! という気持ちになりました! 好きな事で頑張って、輝いている友人の姿は、本当に励みになります。同じくその晴れ姿を見にきた友人たちともワイワイおしゃべりして、とてもよい1日でした。

 和文化、もっともっと親しみたいです。

取材協力:
「藤蔭善次朗日本舞踊教室」
 

盆踊りで盛り上がる! 浴衣で故郷のお祭りにいきました☆の巻 ~着物大好きコミックエッセイスト ほし わにこ連載コラム「オトナの着物生活」~

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 皆様お盆休みはいかがお過ごしでしたでしょうか。私は岐阜にある実家に帰りました。都合で日にちはズレたのですが(ええ)岐阜提灯を飾り、キュウリの馬にナスの牛を作り、迎え火をたいてご先祖様をお迎え。それから、ちょうど帰省時期に故郷のお祭りが2つあったのでそちらも参加してきました。

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 ひとつは、いつも話をすると「えっ!?」と聞き返される私の生まれ故郷、中津川市加子母、小郷地区の「なめくじ祭り」。旧暦の9万9千日に行われるこのお祭り、今年は811日でした。

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 なぜなめくじかと申しますと、ちょっと子どもには説明しづらいんですが(^^;)。時は平安末期、遠藤盛遠という若武者が袈裟御前という美しい人妻に恋をしました。盛遠は袈裟御前の夫、渡辺源左衛門亘から袈裟御前を奪おうと考え、袈裟御前から亘の寝所を聞き出します。夜になって忍び込み、斬り殺してしまったのは、夫の身代わりとなった袈裟御前その人でした。

 その罪を償うために仏門に入り、盛遠は修行を積んで文覚上人という高僧になりました。その文覚上人の墓に、袈裟御前の霊が9万9千日の丑三つ時、なめくじとなってとりつくという伝承がこのお祭りの由来となっています。そのなめくじは、普通のなめくじよりも大きくて色が白く、背中に刀傷のような黒い筋があるといいます。

 今年は1匹早めの時間から登場しましたが、本当に黒い筋がある、でっかいやつでした!! 写真は自粛し、イラストでお届けします(えええ)。非公認キャラクター「なめくじちゃん」を考えてみましたなめ。地元特産の檜の看板に書いてみましたなめ。なめなめ。袈裟御前がモデルなめ(笑)

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 私の子どもの頃は、夜中に村人が懐中電灯を持って集まってなめくじの数を数える(爆)というものでしたが、今は「なめクジ」というくじ引きや盆踊り、近くの池をたくさんの灯りが照らす万燈会(まんとうえ)があり、屋台も出て賑やかなお祭りになっています。

 毎年日にちが変わるのでなかなか行けなかったのですが、今年はお盆休みでもあり、友達と子どもたちも誘って参加。皆で浴衣で行ってみました。本当に賑やかで、豪華商品もでるなめクジ購入の列にたくさんの人が並んでいました。
会場がちょうどポケモンGOのジムとポケストップでもあったため、別な意味でも熱かったかも(笑)。

 そして生演奏での盆踊りも。三大盆踊りの郡上おどりほどではありませんが、岐阜の人はみんな盆踊りが大好き。「かわさき」「やっちく」など、郡上おどりでも有名な曲が始まるとウズウズ‥‥我慢できずに踊りの輪に飛び込みました(笑)。どうしても踊りたかった「春駒」まで粘って、満足して家路につきました。

 岐阜出身じゃない友達は「えー!?踊るの!?えー?生演奏?」と驚いていましたが、えー、踊らないの!? やぐらの周りをぐるぐる回って踊っているうちにどんどん楽しくなって来るあの感覚、止められませんよね(笑)

 そして13日は花火大会。小さな会場ですが、30分間、本当に間近で見る花火は迫力満点!!! 満喫しました!!

 どちらのお祭りもコーマ地の昔ながらの浴衣で行ったのですが、汗をよく吸ってくれて気持ちよかったです。都会の明るい夜の照明の下ではちょっと気恥ずかしい気もしていたコーマ地の浴衣ですが、お祭りにはピッタリですね。懐かしい顔に出会い、笑顔をかわして‥‥なんだかとても優しい気持ちになれました。

 帰省最後の夜は、送り火をたいて。明けて朝、お墓参りをして卒塔婆を納めてから帰途につきました。ご先祖様への感謝をするお盆に、浴衣はぴったりだなと改めて思ったこの夏でした。


おまけ:中津川市加子母に残る地芝居小屋「明治座」を見学してきました。花道のスッポンから顔を出す、わにおばけの巻。明治座は、いつでも見学受付していますので、お近くにいらしたらぜひ。奈落や回り舞台(手動!)もある、芝居好きにはたまらない、昔ながらの小屋です。

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めくるめくアンティーク着物の世界☆「谷崎潤一郎文学の着物を見る」展にいくの巻 ~着物大好きコミックエッセイスト ほし わにこ連載コラム「オトナの着物生活」~

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 桜満開!になりましたね。春になり、桜の開花にあわせて気持ちも花開くような気持ちがします。そして、淋しくもあるのが、散り行く桜。あっという間に散ってしまうからこそ、満開を心待ちにし、短い花を楽しもうと思うこの季節。いろんな舞台や映画で、桜のシーンがありますが、私が思い出すのは舞台「細雪」のラストシーン。咲き誇る桜の中に立つ四姉妹。

「どんな世の中になってもこの花だけは、咲き続けますのやろなぁ‥‥」

 時代が遷り、いつまでも同じではいられない自分、家、世の中‥‥。様々な出来事を乗り越えて、たくましく美しく生きる四姉妹。その長姉である鶴子が、最後に言う台詞です。やがて年をとり、人は死ぬ。しかし、だからこそ刹那に咲き誇る、そして毎年変わらず咲く桜を愛するのかもしれません。

 その「細雪」の原作者谷崎潤一郎の文学は、華麗なばかりでなく、耽美・悪魔主義とも呼ばれる妖しい美しさを描いています。そしてその作品の鍵ともなっている「着物」。谷崎文学は、着物についての描写が目につきます。ヒロインたちが纏う着物は、その容姿だけでなく性格や立ち位置までも見事に表現しているのです。

 そんな「着物」から読み解く谷崎文学の展示会が、根津・弥生美術館で開催中です。4月2日、近くの東大の構内の桜がまさに満開を迎えようとしている日にそのオープニングイベントに、キモトモに誘っていただいて出かけてきました。

 展示は、文章だけでなく写真や連載当時の挿絵なども豊富で、そこから読み解かれた着物一式が大野らふさんによって、実際にトルソーでコーディネートされています。よくぞこんなに似た着物を探してこられたな〜と、感服!

 学芸員の中村さんの解説も面白く、細雪と春琴抄くらいしか読んだ事のない私でも十分楽しめました。あわせて出版された「谷崎潤一郎文学の着物を見る」大野らふ+中村圭子(河出書房新社)も購入したのですが、ビジュアル豊富でアンティーク着物の世界に魅き込まれてしまいます。当時の着物に触れる事ができるコーナーも。ジョーゼットや錦紗など、信じられないくらい軽い手触りで夢みたい!

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 オープニングイベントは、まさにそんな世界を愛する皆様がいっぱいで、アンティーク着物姿の方ばかり!! あんなにたくさんの5つ紋のアンティーク振袖、見た事な〜い! 振袖ばかりでなく、素晴らしいコーデのみなさんがいらして、もう本当に目の保養! 展示より華やかだったかも!?

 いままで、アンティーク着物にそんなに興味はなかったのですが、今回ばかりは「おお〜〜!!」と鼻息が。素敵ですね〜。ひらひら、ひらひらと翻る、長いお袖にうっとりです‥‥。実際に身に纏って楽しんでいる皆さんの心意気に感服。

 イベントが終わった後、ひときわ素敵なアンティーク振袖をお召しの「アンティーク着物愛好会」の方に伺ってみると、今回の展示にコレクションの貸出しもされているとか。数が残っていないものだから、骨董市、オークション、お店と足繁く通って探すのだそうです。アンティーク着物愛、熱いです!

 私も出かける前に、このイベントにいくならアンティーク着物だよねー‥‥とは思ったんですが、残念ながら、私の手持ちにはアンティーク着物、まったくないのでした。で、舞台版の細雪の女優さんイメージで(図々しいw)辻が花の訪問着で出かけました。正直、アンティーク着物の皆様の中で浮きまくりだったかとは思うのですが、それでも久々にどーん!とお洒落をしていったので楽しかったです! 連れて行ってくれたキモトモさんは、昭和なかんじ!となんとヘアスタイルを「耳隠し」にセット。本当に素敵でした。せっかくだから、楽しまないとですね〜。

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一応、わに的細雪コーデ(舞台版)

 この展示会「耽美・華麗・悪魔主義 谷崎潤一郎文学の着物を見る アンティーク着物と挿絵の饗宴」は、626日(土)まで開催されています。期間中にはギャラリートークもあり。着物に興味のある方なら、楽しめることうけあいです。併設の竹下夢二美術館も、レトロで素敵なんですよ。ぜひ着物で、おでかけになってみませんか?

http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/yayoi/exhibition/now.html
 

震災5年目のきもチャリ!(お着物チャリティバザール)の巻 ~着物大好きコミックエッセイスト ほし わにこ連載コラム「オトナの着物生活」~

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 先週の311日‥‥震災から5年が経過しました。去年も、同じように、同じイベントについてコラムを書きましたが、また今年も書かせてください。

 女性クリエイター仲間と、震災1ヵ月後から「なにかできることはないか」という気持ちで始めたチャリティイベントも今年9回目となりました。仲間のイベントに参加し続けている、というだけなんですが、できる範囲で細く長く続けて行けたらという気持ちでいます。

 チャリティの寄付先は「みちのく未来基金」という、震災で親を亡くした子どもたちに奨学金を支援しようという公益法人です。震災時に0歳だった進学希望者がこの奨学金が不要となるまではおよそ四半世紀。長い活動となります。微力でも、忘れないで続けていきたい。そんな気持ちでいます。

 最初はクリエイターの作品をチャリティ販売していましたが、途中から「いらない着物があるんだけど、なにかできないか」と相談をうけたことをきっかけに、不要な着物を寄付していただき、それをイベント販売して売上を寄付する、ということをはじめました。


「お着物チャリティバザール(略してきもチャリ!)」。集まる着物は玉石混交で、目利きでもなんでもない私たちにはその着物に見合った値段をつけることが難しい。なので、非常にリーズナブルなお値段で基本は着て、活かしてくださる方にお譲りしています。

 何度か行って定着してきた感もあり、着物を着ない方がいらない着物をまとめて処分するときにこのイベントのことを思い出して寄付を申し出てくださったり、よく着る方でも着ないものを持ち込んで、さらにイベントで好みの物をゲットして二重で寄付をしてくださったり‥‥。毎回、協力してくれるお店もあります。続けていけるのも、ご協力してくださる皆さんのおかげ。

 箪笥の肥やしの着物を、欲しい方へ橋渡しすることで、チャリティにもなり、手放した人も買った人も、そして着物も活かしてもらって、皆が笑顔になれる気がして、携わり続けています。正直手間はかかるし大変なのですが、準備段階から協力してくれる人も増え、また着物たちがどんどんお客様に笑顔で持ち帰られるのを見るのが楽しくて、続けられています。

 今年も3月11日〜13日の3日間、「wasurenai 2016」と題してイベントを行い、アーティストマーケットと一緒にきもチャリ!も開催しました。


 きもチャリ!会場となった「昭和な家」の二階の4畳半と3畳の二間は、一番にぎわったときには寒い日だったのに、窓をあけないと暑いくらいの熱気に包まれ、たくさんの着物が広げては羽織られ、畳まれまた広げられ、皆でわいわい「これは」「あれは」と大騒ぎ。

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 人が羽織ると着物が違って見えるんですよね! 準備から、ずっとそこにある着物を見ている筈なのに「あら、あんな素敵なのあったっけ!」と、誰かが持っているのを見て、目が釘付けになることもしばしば。あの人が掴んでいるあの着物、買うのやめないかな〜、わたし欲しいな〜なんて横目で見ていたり(笑)

 どんな着物にも白馬の王子様(?)みたいに、似合った素敵な人が現れるのが面白い! 私が羽織ってもなんだかイマイチなものが、違う人が羽織ると「パア〜ッ」と音がするくらい素敵になったりするんです。これが不思議!! そして着物好き同士の情報交換も楽しみのひとつ。

 

 今年は、取り壊されてしまう京都の町家から江戸縮緬の色留袖などのアンティーク、ほかにも加賀友禅の留袖や凝った裏地の袖を通してない型染め小紋などなど、びっくりのよいものもあり、それもリーズナブルなお値段で大切にしてくださる方のところにお嫁入りしていきました。

 着物の他にも未使用の下着や足袋から、帯締め帯揚まで小物もいろいろで、上から下まで一式お買い上げ、という方も。あるもので、うま〜くコーディネートもできちゃったりします。

 シミがあったり、訳ありだったりするものも、初心者の方の練習用やステージ衣装など、いろんな活路を見いだして、活躍の場に旅立っていきました。お子さんの着物や、男性の着物も。最後まで売れなかったり、汚れでどうしようもないものは、つるし雛や裂き織りなどの細工物用に。

 捨てられるはずだった着物、買ったけど似合わなくてお蔵入りになっていた着物や帯が有効活用されて、その売上が寄付できるというのはいいよね! と続けている次第です。

 着物のチャリティバザーを行っている団体は他にもあります。もし不要な着物があったら、そういったところへの寄付も選択肢の一つに加えていただけたら、と思います。

 着物という、好きなものに関わることで、できることをできるだけ。関わる人が笑顔になれることも、大事なこと。チャリティについてはいろいろな考え方があると思いますが、まだまだ道途中の東日本大震災の復興を応援したいと、仲間と続けている小さな活動のお話でした。
 

ひなまつり茶会でお手伝い☆菱餅コーデの巻 ~着物大好きコミックエッセイスト ほし わにこ連載コラム「オトナの着物生活」~

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 まだまだ気温は低いですが、日差しに春を感じるようになりましたね。先週末、子どものイベントのお茶会のお手伝いをしてきました。

 NPO法人ZEROキッズでは、数年前から子どもたちの「日本文化体験」ワークショップを開催しているのですが、その集大成として「日本文化 おもしろ体験塾」という教材が完成。私もいろいろとお手伝いをさせていただきました。

 そのお披露目イベントの会場には雛人形が飾られ、教材に使われた二十四節気・七十二候のイラスト展示や、雛人形の折り紙コーナーもあり、親子連れでにぎわっていました。

「ひなまつり茶会」は、子どもたちに茶道体験をしてもらおうというコーナー。緋毛氈をひいて、野点のようにしつらえました。お客様も子どもたちが多く、初めてのお茶、おいし〜い!と飲んでくれる子、にが〜い!とびっくりする子。可愛い〜(もはや孫を見るおばあさん目線)。皆真剣に先生のお話を聞いて、えらい!

 キッズの茶道ワークショップに通っている子たちが、着物を着てお運びのお手伝い。これがまた可愛い!!

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 私は、お手伝いの大人が少ないという理由で、このごろさぼっておぼつかないお点前をすることに。前日焦って本でブツブツ復習していたのは内緒です。結局先生に見てもらう時間もほぼなく、ぶっつけ本番。いやあ緊張した。

 先生に「間違えても『アッ』という顔をしないで、粛々と進めれば大丈夫よ!」と言われ、ポーカーフェイスで頑張りましたが内心汗だくだく(笑)。まあ〜無事に終わったのでよしとしましょう。していいんじゃないかな‥‥していいよね。してください(泣)。

 終わった後にコーデ写真をとったのでヨロヨロですが(笑)お正月に来たピンクの江戸小紋、比翼衿がついているのですが華やかすぎるかな、と内側に折り込んで普通の衿に。
(比翼衿で着ているのはこちら

 梅と、鼓に房がついてる(はぁと)白い箔の帯。それに草色の帯締めで、名付けて「菱餅コーデ」。自分だけが楽しい(笑)ひなまつりコーデです。

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 久しぶりに正絹の長襦袢、たれ物の長着、1つ紋の黒羽織を着たのですが、お袖の振りが、綺麗に整っていてとっても嬉しくなりました。ふきの部分の色も見えるので、3枚が重なっているのに5色が見えてなんだか幸せ(^^)。絹の重みも心地好い。

 いつも気楽にちゃちゃっと普段着を着ていますが、丁寧によそゆき着物を着るのって本当に気分があがります。

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 そしていくつになっても、ひなまつりは楽しいですね。子どもたちに囲まれて、楽しい楽しい一日でした。

「日本文化 おもしろ体験塾」WEBで一般公開されている教材です。「きものの一生」という部分のイラストや動画撮影などに関わらせていただきました。

 横スクロールで巻物みたいな面白いサイトです。

 

 日本の懐かしい歌や季節や作法、エコの知恵がいっぱいつまっています。

 お子さんと一緒に楽しんでも、大人が見ても楽しいです。七十二候で、1年の季節を感じるのも楽しいですよ。わたしはふろしき王子ことよこやまさんの風呂敷コーナーが好きです(笑)。興味があったらのぞいてみてくださいね。

妄想コーデ☆春の川辺「染の小道」をお散歩したい!の巻 ~着物大好きコミックエッセイスト ほし わにこ連載コラム「オトナの着物生活」~

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 春一番が吹いたと思ったら、ぐぐっと寒くなったり‥‥。三寒四温で、だんだん春に近づいているのかなと思いますが、本当に何を着たらいいのか迷ってしまいますよね。

 梅も満開、あちこちでいろんな蕾も膨らみ始めて‥‥。今日は、毎年この時期に開催されている東京・中井の「染の小道」にお散歩にいくコーデを妄想してみました。

 染めというとまず京都が思い浮かびますが、実は東京も一大産地。特に新宿は、大正の終わりごろから神田川、妙正寺川の豊富な水量を活かして染色とそれに関わる産業が発展してきました。川で反物を洗ったり‥‥という風景は、昭和30年代まで見られたそうです。

 染の小道では、往時の風景の再現として、川に反物がかけられます。キラキラ光る水面の上にたなびく色とりどりの反物に心が躍りますよ〜。

 今日はそんなキラキラ川辺のお散歩をイメージしてコーデしてみました!

 春一番が吹いたと思ったら、ぐぐっと寒くなったり‥‥。三寒四温で、だんだん春に近づいているのかなと思いますが、本当に何を着たらいいのか迷ってしまいますよね。

 梅も満開、あちこちでいろんな蕾も膨らみ始めて‥‥。今日は、毎年この時期に開催されている東京・中井の「染の小道」にお散歩にいくコーデを妄想してみました。

 染めというとまず京都が思い浮かびますが、実は東京も一大産地。特に新宿は、大正の終わりごろから神田川、妙正寺川の豊富な水量を活かして染色とそれに関わる産業が発展してきました。川で反物を洗ったり‥‥という風景は、昭和30年代まで見られたそうです。

 染の小道では、往時の風景の再現として、川に反物がかけられます。キラキラ光る水面の上にたなびく色とりどりの反物に心が躍りますよ〜。

 今日はそんなキラキラ川辺のお散歩をイメージしてコーデしてみました!

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http://bit.ly/217Ftbp

 今回は水辺にちなんで、ちなみ模様ばかりセレクト。川にかかる、反物をイメージしたストライプの小紋に、半衿は青海波の刺繍、帯揚は流水模様、帯締めは七宝組み波目。全体は江戸っぽい色のトーンで、でも帯締の色で春っぽさを。帯留も水にちなんだもので、小舟や花筏なんかどうでしょう。

 帯は、中井の二葉苑さんの更紗のカニさん。カニは、はさみを振る仕草から「ツキを招く」といって、縁起のよい模様なのだそうです。川沿いの二葉苑さんでも、染の小道の期間中はいろんなイベントがあって、工房の見学もできます。

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 街には染色作家さんたちの作品が「のれん」の形で飾られます。たくさんの個性的なのれんの中からお気に入りを探すのも面白い! その他、アーティストや工房による展示や様々な催し物もありますし、ちょっと可愛い和の小物などもゲットできます。着物姿の学生さん達が「こみち隊」として街を案内してくれたり、ぜひぜひ着物でおでかけしたいイベントです。

 川と街を埋め尽くす、染色作品は本当にフォトジェニック! 中井の春の風物詩、必見です。

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 私の密かな楽しみとしては、赤塚不二夫プロのところで毎年会えるウナギイヌさんやレレレのおじさんの着ぐるみと2ショットを撮らせてもらうことです!!!今年も会えるといいなー!!!

「染の小道」は来週末226日からの開催です。

 今年は私は染色には参加できませんでしたが、パンフレットにイラストを使っていただいています。見てね(^^)。また26日にはお散歩にもいきます。もしわにこと一緒に中井散歩したいな〜という方がいらしたら、お声かけ下さいね! ただぶらぶらするだけですが‥‥(えええ)
http://shouwa.wix.com/1955

 もうすぐ雛祭り。春のイベントが目白押しです。暖かな日差しを楽しみながら、寒さで縮こまった身体と心をほぐしつつ、着物で粋春のお散歩にでかけてみませんか?
 

5kg痩せて見える写真の撮られ方!?きものサローネin日本橋の巻 ~ 着物大好きコミックエッセイスト ほし わにこ連載コラム「オトナの着物生活」~

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 秋も深まって、楽しい楽しい袷の季節がやってきましたね。これからの季節が一番着物を楽しめると言っても過言ではない(鼻息)。

 そんな秋の恒例イベントとなってきたTOKYO KIMONO WEEKの一環、きものサローネin日本橋に、今年も参加してきました〜。

 きものマルシェのコーナーでは、新商品や、ネットで見ていて実際にチェックしたかったあの商品この商品を実際に手に取ってみられて楽しかった! いち利モールさんのブースもあってミヤコレ新商品チェックしてきましたよ。お店やメーカーの人に商品説明を聞くのって本当に興味深いです。こだわりやスゴ技に、感心しきりです。

 今回は、日本髪が簡単にできちゃう!という商品が売られていて、キモトモが体験していましたが、あっというまに「びん」がちゃんと張ったヘアスタイルに。私も早く伸ばしてチャレンジしたい! 

 伝統工芸から新素材までいろんな角度からのアプローチが面白かったです。

 地下通路にディスプレイという新たな試みの100体スタイリズムもありました。本当に、こだわりのコーディネートがいっぱい!! ワニの帯や牛柄振袖もありました。わにこは色無地の振袖と重ね衿のいろあそびコーディネートを出展。会場ではなくて、一般の方も通る場所だったので、たくさんの方に見ていだだけて嬉しかったです。

 有料ブースでは、様々なトークショーやライブが。米沢織のファッションショーや吉澤明子先生の帯結び講座と横森美奈子さんのトークショーを見たのですが、とても面白かったです! 自分がいつもしているのと違う帯結びを見るのって勉強になる。いろ〜んな方法をインプットすることって、上達への近道だと思います。横森さんは、ファッションの一部としてきものを自由自在に楽しんでいらして、かなり等身大のお話でウンウン頷いてしまいました。

 また、今回はたかはしきもの工房さんのブースで、昭和な家を一緒に運営しているカメラマンの渡部瑞穂と一緒に「5kg痩せて見える写真の撮られ方」というワークショップをさせていただきました〜! ちょっとポーズをかえるだけで、着物写真がぐーんとほっそり。すっかり太ってしまったわにこが、1ミリでも痩せて見えたい(涙)と編み出したポーズです!

 こんなかんじです〜!(当社比)

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 要は斜めを向くというだけですが(言ってしまった)あ、いえ向き方にもちょっとコツはあるのです(笑)実際ポーズをとって写真を撮影された参加者の皆様は「意外とキツイ!!」とおっしゃっていました。

 なかなかにインナーマッスルを使うんですよ〜。

 コラムを読んで下さっている皆様にも痩せ見えポイントを大公開しちゃいますね! じゃーん!!

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 慣れると、カメラを向けられると一瞬でこのポーズができるようになりますよ〜(笑)。気持ち的には、螺旋状に体をねじりながら上に登って行くようなかんじです! 赤い矢印を意識してみてください。

 着物によっては柔らかかったり固かったりで、足をまげてもシルエットが却って太く見えることがあるので下半身はひねらず、ななめをむくだけでもいいかもしれません。

 これも慣れです(笑)。とってもらった写真を見つつ微調整して、自分のベストポーズを探して下さい!!!

 もうひとつ、集合写真はレンズのゆがみで端にいくほど太って見えます。痩せ見え的には、遠慮しないでちゃっかりセンターゲットをおすすめします(笑)

 着付と一緒で、写真写りも実は場数かも。恥ずかしがらない気持ちが大事です。体重が気になる方もそうでない方も、すっきりラインの写真にトライしてみてくださいね
(^O^)
 

憧れの!十二単体験しちゃいました★の巻 ~ 着物大好きコミックエッセイスト ほし わにこ連載コラム「オトナの着物生活」~

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 すっかり朝晩ひんやりして、秋本番になりましたね。袷にも手を通したくなる気温になってきました。

 実は去年から、ご縁あって装束の勉強会に参加しているのですが、先日、本式の十二単の着装体験をさせていただきました。

 美しい色の装束を重ねて重ねて着せてもらう、なんとも至福の体験でした。十二単は、何枚も枚数を重ねて着ますが、実は1本の紐だけで着せつけられているのです。1枚着せて、もう1枚着せたら、下の衣を留めている紐をほどいて常に留めている紐は1本だけ。衣紋紐、という絹の紐を使って着付けていくのですが、抜く時にシュルル‥‥‥と、それはそれは美しい音がします。

 五つ衣(いつつぎぬ)といって五枚の衣を重ねて着ていくのですが、この五枚の色の配色を「
襲色目(かさねいろめ)」と言います。現代ではこの部分は比翼仕立てになっています。

 
襲色目にはいろんなパターンがあり、春夏秋冬でさまざまな配色があります。美しい名前がついたその色の並びは見ているだけでもうっとり。

 今回は「紅の匂(くれないのにおい)」という、紅の同系色の匂(グラデーション)の五つ衣を着せていただきました。薄いピンクから、徐々に濃い色へと重ねていく‥‥。

 その上に表着、唐衣、裳、とさらにさらに豪華な衣がプラスされ、布の分量だけでふわりと盛り上がる丸みのあるシルエット。ド級のプリンセスドレスです!! 夢見心地の体験でした!
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 そして脱ぐときは一瞬! ほぼ1本の紐で留まっているわけなので、それを外せば、すっぽり脱皮するように袴姿に戻ります。

 脱いだ後の抜け殻は、裳ぬけ(もぬけ)。「空蝉(うつせみ)」のようですね。これもまたなんとも美しい‥‥。

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 平安の女房達が美しさを競ったこの襲色目、本当に美しくて、なんとか着物のコーディネートにも取り入れられないかと考え、伊達衿で色を重ねる試みをずっと続けてきました。

 本日7日から日本橋で開催されている「2015きものサローネ」。今年で4回目を迎えるきもの好き必見の秋のイベントです。

 今年もわたくし、図々しくもきもの店、メーカー、スタイリスト、デザイナー、着付師などがこれぞというコーディネートを展示する「100体スタイリズム」に参加することに。(開催は8日〜10日)

 昨年に引き続き「オトナの振袖」をテーマに襲色目を取り入れてみました。伊達衿で、色あそび。その色目が際立つように、振袖は敢えて1色の色無地振袖を選びました。1色ですが、銀通しの白生地を染めてあるので、キラキラと輝いてとてもキレイ。それに「青紅葉」という襲色目で伊達衿をさしてみました。現代にも取り入れられる、平安の雅。実物を見ていただけたら嬉しいです。

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 COREDO室町につづく地下道江戸桜通りに、100体のきものコーディネートのトルソー展示が並びます。いろんなタイプのコーディネートが一気に見られるチャンスですよ〜! 自分好みのコーデを探してくださいね。人気投票に投票した方には先着でプレゼントもあるそう。

 販売やワークショップのきものマルシェは、気になる新商品目白押し。私も、お気に入りのメーカーさんやお店の新作情報に目がキラキラです。もちろん、いち利さんも参加されていますよ!! 平日ですが20時まで開催されていますのでお仕事帰りにぜひどうぞ。

 わにこは8、9日と、いち利モールでも大人気の和装小物「たかはし着物工房」さんのブースで、「5kg痩せて見える写真の撮られ方」というワークショプをやっています! まあ、あまり細い人は5kg痩せたらなくなっちゃうんですけど(笑)わにこが1ミリでも痩せて見えたい!(痩せるんじゃなくて、痩せて見えたい‥‥)という強い気持ちのもと、血と汗と涙で習得した、スッキリと、細見えで写真に写るテクニックを教えちゃいま〜す!(オーバー?)

 このほかにも有料でさまざまなファッションショーや講座、ライブなどが企画されていて、盛り沢山です。

 
昨年は実は私事でコーディネート展示だけで会場に足を運ぶ事ができなかったのですが、今年は無事全日参加できそうで、ほっとしています。存分に楽しんじゃおうと張り切り中でーす。会場で見かけたらよかったら声をかけてくださいね。

 

 着物もいきもの。どんどん時代とともに変わっていくのではないでしょうか。伝統で残すべきものもありますが、時代に即して変容していかなくては生き残れない。そんな曲がり角にいる、新しいきものたちに、ぜひ会いにきてください!


2015きものサローネin日本橋
http://kimono-salone.com/

●十二単など装束の着装体験ができる「待賢殿」
http://www.kariginu.jp/taikenden/

台風に負けない!キモトモとおでかけの工夫エトセトラの巻 ~ 着物大好きコミックエッセイスト ほし わにこ連載コラム「オトナの着物生活」~

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 9月に入って、雨、雨‥‥‥の毎日。ここのところ、は梅雨よりもよっぽどじめじめ、お洗濯物が憂鬱な毎日です。着物も、晴れ間があっても急な雨が怖いので洗えるものばかりをチョイスしてしまいます。

 そんな中、「歌舞伎×オーケストラ」という夢の競演がサントリーホールであるよとお誘いを受けて出かけてきました。もちろん、朝から土砂降りです(涙)。しかし、そんな雨だといっそ清々しい。徹底して雨支度ができて、それはそれでよかったです。お気に入りの雨セット(雨コート、雨草履、房つきの傘)で、ゴー!!

 着物マダム4人で優雅な気分のアフタヌーン・コンサート。ばたばたとした夏を終えて、なんだかご褒美を頂いたようなゆったりした時間を過ごしました。(しかもしかも、4人以上だと割引もあるんですって、お得ですわよ奥様)。

 四角い檜舞台が舞台真ん中に組まれ、それを取り囲むようにオーケストラが配置され。新進気鋭の指揮者山田和樹さんの華やかで柔らかな振りにあわせて、尾上右近が袴で舞う。曲はストラヴィンスキーの「春の祭典」。先の見えない展開に、ドキドキしながら堪能させていただきました。後半の生け贄の女性を表現した白い被衣(かづき)がふわりと舞って横たえられて‥‥。

 オーケストラのドラマチックな音の響きと、日本舞踊の動きが不思議とマッチ! 長い手足のしなやかな舞がまた、カッコいい! 

 最後は、袴男子とタキシード男子が檜舞台で(タキシード男子はちゃんと靴を脱いで舞台に上がってました)握手。歌舞伎×オーケストラ、丁々発止のやりとりの後のニコニコ笑顔がまた素敵〜。これからを応援したくなっちゃいました!!

 そして、おでかけのためのお洒落で着物を着る、というのがまた気持ちが華やいでいいものですね。しばらく、仕事とお稽古でしか着物を着ていなかったので、マダム気分(気分だけですが)の着物、盛り上がりました! 髪も短かったものがようやくギリギリアップにできるくらいに伸びたので、まとめていったのですが、それもまたなんか、気分がキラキラに(気分だけですが)。

 「着物って、ワクワクドキドキの変身アイテムだな!」って再確認。気分もマダムになっちゃうから不思議ですね。

 この日は、キモトモ(着物友達)繋がりで初対面の方含む4人で一緒におでかけしたのですが、無論全員おキモノ(笑)。みんなで記念写真をちゃちゃっと撮影。これ、本当に恥ずかしいんですが(笑)撮っておくと、想い出だけじゃなく、コーディネートの記録にもなるし、着付の反省点も見えます。お友達と撮りっこしておくことをおススメします!!

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 もうなんか、カメラを向けられると自動的にこのポーズになっちゃう私、慣れ過ぎだろオマエ!ってかんじですが(笑)照れをかなぐりすてて気分は女優!になることが大事でございます。気分だけなるくらいは誰にも迷惑かけませんので‥‥ぜひ(笑)

 そのあとちょっとだけ雨宿りティータイム。ステージの話、着物の話、世間話‥‥。盛り上がりましたー。

 雨対策のお話を聞いたら、外はそんなに歩かないから、ちょっと裾の雨よけがあればいいので、とレースの道行きプラス自作の着物の上に巻いちゃう裾ちりよけでいらしたマダムが。しかも、その裾ちりよけが「昨日作ったの〜」という自作(!)

 見せてもらうと、広幅の洋服地(150センチ幅)を裾除けの長さに切って、端の処理をして、ウエスト部分に綿テープをつけただけの簡単なつくり。でも布地選びがお上手で、とっても上品で素敵なんです。

 洗えるし、これは素敵なアイデア〜! 普段のちりよけやエプロン代わりにも使えそうですね。もう、こういう情報交換がまたこれ楽しい!! 一人のおでかけもいいんだけど、キモトモと一緒だとまた楽しみが無限大なんですよね。

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 雨でも頑張って着ていってよかったー! と思った一日でした。

 雨でも雪でも嵐でも、着物を着ればココロハレバレ、でございます(^^)。忙しい毎日でも、たまには自分にご褒美キモノを着ておでかけしてみませんか?
 

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